豆を訪ねて ~東ティモール その3~
PWJの事務所から40分ほど乾いた赤土の山道を歩いてフンダ村へ。
東ティモールでは小さな農家さんがそれぞれの山でコーヒーを栽培し、集落ごとにまとめでできる作業をし、集荷しています。神山のすだち農家さんのように一家でコーヒー栽培を守っていました。
この日はインドネシアからコーヒーの専門家を招いて、農家さんの勉強会。先生のekoさん(左写真中央の立っている男性)は、元々世界大手の貿易会社を辞めた後、インドネシアで自分の農園、地域の組合をオーガナイズしながら、栽培から流通までを知り尽くしたノウハウをもって世界中で講演をしています。(TEDに登壇した米モデルさんとニュースに載ってた♪ミーハーですいません)
農家さんが今後も山の健康を守り、オーガニックでサスティナブルな栽培をすることは、ただ環境を守るためだけではなく、いかにみんなの暮らしを豊かにするかということがテーマの授業でした。農家さんは全員が学校を出ているわけではないので、模造紙にイラストを書きながら進められとても分かりやすくインドネシア語・ティトゥン語がわからない私もとても勉強になりました。山に降りる霧に含まれる窒素がとても重要であることや、様々な木を植えることで互いの成長に良い影響を与え、直射日光を遮ってくれる大きな木があるからこそ、ゆっくりと美味しいコーヒーが育つことなど。長く続けるために古い木を思い切ってカットバックする必要性や、種子を取り出した後のぬめりを取るためにウォッシュドという精製方法では種子を約48時間水につけるのですが、その水を発酵させた液体が肥料になること、その肥料は木のすぐ下に入れるのではなく、根が伸びた先に入れてあげることなど、実際に農園内での実践も交えて伝えてくれました。PWJの事務局スタッフ曰く、いつも怖い顔でお金のことしか言わないおじさんが真剣に聞いてた!そうです。
授業の後は、農家のお母さんが作ってくれたお昼ご飯。プラスティックの洗面器に蒸したおいも、ごはん、インゲン豆のスープ、インスタント焼きそば。とっても優しい味で美味しかったです。(つづく)